名古屋の社内システム開発|公開後3ヶ月は無償対応、AI歴10年のエンジニアが小さく始める理由

名古屋の社内システム開発|公開後3ヶ月は無償対応、AI歴10年のエンジニアが小さく始める理由

深夜に一人で会社に残り、Excelに手入力で売上データを打ち込んでいる。翌朝には上司に報告するため、数字が合っているか3回見直す。こういう光景を、名古屋・中部エリアで社内システムの相談を受けるたびに何度も聞いてきた。正直、他人事とは思えない。私が最初に作った自動化ツールも、誰かに頼まれたものではなく、自分がこの手間を「もう嫌だ」と思ったことがきっかけだったからだ。

Hands typing on a laptop with ChatGPT open, wireless technology theme.
Photo by Matheus Bertelli on Pexels
目次

名古屋・中部エリアで受ける相談に多い傾向

これまで相談をいただいた会社は、製造業や卸売業を営む中小企業であることが多い。共通しているのは、在庫管理や日報作成といった「本来の業務ではない付随作業」を、現場の担当者が兼任でこなしているケースが目立つという点だ。専任の情報システム部門を持たず、経理や営業の担当者が片手間でExcel管理をしている、という体制の会社に多く出会ってきた。これは名古屋だから起きているというより、こうした業種・規模の会社に相談をいただく機会が多かった、という私自身の実感に基づくものだ。

A programmer working on code with a laptop and monitor setup in an office.
Photo by Jakub Zerdzicki on Pexels

深夜のExcel作業から見えてきた、社内システムの本当の課題

私の経験上、社内システムが「使われない」原因の多くは、機能の多さや技術の新しさではない。日々の作業のどこが一番つらいかを、誰も言葉にしていないことにある。AI分野に大学時代から携わって10年になるが、ツールを作るときに一番役に立つのは、最新技術の知識よりも「この作業を毎日やる人が何にストレスを感じているか」を自分の目で見ることだった、というのが今の実感だ。

売上自動報告botを作ったときも、最初のきっかけは技術検証ではない。自分自身が毎回同じ集計作業をするのが単純に面倒だったからだ。それをbotに任せてみて、初めて「これは自分だけの悩みじゃないかもしれない」と気づいた。

Close-up view of a developer typing code on a keyboard with a computer screen showing scripts.
Photo by Jakub Zerdzicki on Pexels

なぜ「使われないシステム」が量産されてしまうのか

これは制作会社が悪意を持って作っているわけではない。多くの場合、依頼する側が「欲しい機能」を先に決めてしまい、実際に現場で毎日その作業をしている人の声を後回しにしてしまうことが原因だ。

以前、社内の在庫管理を丸ごとシステム化したいという相談を受けたことがある。話を聞きに行くと、実際にその作業をしているのは担当者一人だけだった。紙の伝票とExcelを行き来しながら、片手で数えられる程度のラインの在庫を、毎朝数えている。要望としては「バーコードで読み取って、自動で在庫が減って、発注まで自動化したい」というかなり大掛かりなものだった。だが要件をひとつずつ聞いていく途中で、担当者本人が申し訳なさそうに「そんなに難しい機能、いらないんですけど…」と口にしたのを今でも覚えている。多分、上の人が決めた要件と、現場の実感がずれていたのだろう。もし最初の要望どおりに大掛かりなシステムを組んでいたら、運用の負担だけが増え、担当者はいずれExcelに戻っていたと思う。このとき私は、機能を削って小さく作ることを提案した。作る側が「作れる」ことと、現場が「使い続けられる」ことは、まったく別の話だと痛感した。

自分のために作ったbotが、お客様への提案になった

私が今お客様に提供している自動化ツールは、note自動投稿ツール、売上自動報告bot、AIOチェッカー(AI検索・要約に自分のサイトがどう評価されているかを確認するツール)など、どれも最初は自分が欲しいと思って作ったものだ。自分で使ってみて、面倒がなくなった感覚があって初めて、お客様に「こういう仕組みもありますよ」と勧めている。

順番を守ると、提案に無理がなくなる

これは営業トークではなく、開発の順番そのものだ。先にお客様に売る前提で作ったツールは、どこかで自分の都合を優先した機能になりやすい。自分が毎日使って初めて気づく不便さは、外から要件を聞くだけでは絶対に出てこない。だから私は、まず自分で使い、それから提案する、という順番を崩さないようにしている。

社内システムができると、毎日の景色がどう変わるか

Before/Afterとして描くと、こうなる。以前は月末に手作業で集計していた売上報告を、今は朝コーヒーを飲みながらメッセージアプリに届いた自動レポートで確認するだけになる。担当者が集計作業から解放された時間は、本来やるべき接客や企画の時間に回せるようになる。抽象的な「効率化」の話ではなく、実際にその作業をしていた人の1日の使い方が変わるという話だ。

名古屋で社内システム開発はいくらかかる?

この質問には毎回悩む。規模と機能次第で大きく変わるので、正直「いくらです」と一言では言えないからだ。ただそれだけだと読んでいる方の疑問が何も解決しないので、世の中で語られる相場感と、私自身が実際に見積もりを出してきた経験を分けて書いておく。

世の中で語られる相場としては、「毎日一番手間がかかっている作業を1つだけ自動化する」という小さい範囲であれば、数十万円台からスタートするケースが多いと言われている。この点について、私が実際に見積もりを出す際も、対象の作業を1つに絞り込めている案件では、大体この帯に収まることがほとんどだ。逆に、複数部署をまたいだり、既存の基幹システムと連携させたりする大掛かりな要件になってくると、私の見積もりでも100万円を超えることは珍しくない。金額の差を生んでいるのは技術の難易度よりも、対象範囲を1つに絞れているかどうかだというのが、実際に見積書を作ってきた中での判断基準だ。

最初から全部署の業務を丸ごと置き換えるような設計にすると、要件も費用も膨らみ、完成前に方向がずれるリスクが上がる。小さく作って現場で使ってもらい、そこから広げていく方が、結果的に無駄な機能を作らずに済む。相談前に、自分の会社の要望を次の3つの問いに分けて整理してみてほしい。

  • 今、一番手間だと感じている作業は何か(1つだけ挙げる)
  • それを毎日やっているのは誰で、何人か
  • その作業に、1日または1週間でどれくらいの時間を使っているか

この3つが答えられると、見積もりを取る相手も「どこから小さく始めればいいか」を判断しやすくなる。逆にここが曖昧なまま「システム化したい」とだけ伝えると、見積もりも要件も膨らみやすい、というのが私が実際に見積もりを出してきた中での感覚だ。

制作会社・エンジニア選びで見ておきたい判断軸

判断軸は大きく2つある。相談する際に、次のようなやり取りになるかを確認してみてほしい。

  • 要件を聞くときに「誰が毎日この作業をしているか」まで質問してくるかどうか。機能一覧だけを聞いてすぐ見積もりを出す相手は、正直、現場の使われ方まで想像できていない可能性がある。
  • 公開後・納品後のフォロー体制が期間として明示されているかどうか。私自身は公開から3ヶ月間、デザインや文言の修正には何度でも対応する体制にしている。実際に使ってみて初めて分かるズレは、必ず出るものだと思っているからだ。

まずできる小さな一歩

相談の前に、今の業務で「毎日、または毎週、同じ手作業を繰り返している作業」を1つだけメモしておいてほしい。それだけで、最初の会話がかなり具体的になる。大掛かりなシステムを想像しなくていい。私自身、最初に作ったのは自分のための小さなbot一つだった。まずはその1つの手間から、一緒に考えていきたい。

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